iuが大学院時代から従事している研究で必要となる学問領域にオペレーションズリサーチ(OR)と呼ばれるモノがあります。

現在では経営科学の範疇に含まれ,そのカラーはほとんど残っていませんが直訳して「作戦研究」となる事からもわかるように,もともとは軍事学です。

基本は統計的な手法を駆使して,今あるやり方をもっと効率的なモノへと進化させるような学問と言えるでしょうか。

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その,OR等に関連する様々な基礎研究を成し遂げたのがこの本で取り上げられる(ほぼ米空軍お抱えですが)民間研究所RANDコーポレーション。

シンクタンクの源流とも言われる有名研究所で,この研究所の挙げた様々な成果がなければiuの研究は立ちゆかない(っていってもiuは数学は苦手なので,延長線上で仕事をしてるわけではなくて,成果を別の方向に活用させていただいているだけですが。)まさに足を向けては眠れない研究所です。

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そんなRAND研究所の歴史をまとめた本がこの一冊。
発売されると聞いてすぐに買いました。

自身の研究を進める際に読んだ書籍,論文等で目にしてきた研究者さんの名前が次々に出てくるし,あの概念はこういう変遷を経て出てきたモノだったのかと,普段使っている道具の成り立ちを知ることが出来て驚きの連続です。

(WWIIから冷戦の時代に,戦いに勝つために研究を進めた機関であって,原題にも有るように完全合理主義の立場で研究を行った機関なので,その思想,態度などに共感できるかどうかはまた別です。研究の立場的にiuは(って今はそれが一般見解と思いますが)限定合理主義かつ心理的要因重視ですし。)

ばらばらだった道具の間のいろいろな繋がりや,研究者さん同士の人間関係がわかって,頭の中が整理されていくのが面白い!!

ちょっと他に読まないといけない本もあって,時間がとれないのでまだ半分も読めていませんし,訳がこなれていなくてわかりにくかったりしますが,良書と思います。

満足。

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