引っ越しの話題だけでおもしろくないので,ごく簡単にこの5年の大学院生活を振り返っておこうと思います。

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■反省点
・学会発表が少なかった
原著論文に関しては大学院から分野を転向したことを勘案すれば良いペースで発表できたと思いますが,口頭発表に関しては年1回程度とかなり少なかったです。

プレゼンは嫌いではないし,旅行も好きなので本来はもっと数があってもいいのでしょうが,考察まできちっと終わらないと話をしたくないのが悪いのかも??

あとは,今まで口頭発表では余り的確なコメントがもらえなかった(プレゼンが悪いという要因もあるかと思いますが,分野があわなかったのだと思います。どの分野があうかは模索中。)ので,魅力を感じなかったのもあるかも。

口頭発表は顔を売って知人を増やす場でもあるし,就職にもつながるはずなので,この点はもう少しアクティブにしないといけないなと感じます。

・のんびりしすぎた
本気でやれば,別の実験ももう2つくらいできたろうし,システムの完成度も間違いなく高められたと思います。

被験者集めが困難なことや,進捗報告がないこと,ほかのプロジェクトを抱えていることをいいわけにして,だらだらしてしまいました…

・英語の勉強を継続しなかった
一次的に「英語しないと!」と熱を上げてやりましたが,中学のときからの最大の苦手科目で,どうしても長続きましません。

書くのは校正業者もあるしいいとして,しゃべる&聞くだけは今後も絶対必要(国際会議で議論しないのは意味ないですものね。)なので,これは特にがんばる必要があります。

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■良かった点
・いろいろな指導方法を試せた
完全放任型の研究室だったので,iuの思うように後輩さんに指導をして,どういう方法がいいのか試行錯誤できたのは良かったと思います。

また,直近の後輩さんがゼミをするように引き継いでくれるなど,一応の成功を収めたことで成果も実感できて良かったです。

(ただ,一部iuに頼るクセがついた後輩さんも何人か発生してしまい,この点を冷静に突き放すことができなかったのは反省点。)

・官庁・企業の方と仕事ができた
企業に就職することを考えていない&身近にサラリーマンがいなかったiuには大変にいい経験になりました。

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忙しいのできちんとまとめず,これでおしまい。

コメント

おんぷ
ぴのあ
2008年3月19日18:35

こんにちは。私の子供もiuさんと同じ高等専門学校を卒業し専攻科に進学し 大学院に編入したいと言っています

編入の際はどういう点がポイントというか
なんていうのでしょうか? 
試験とかどういうものなのでしょうか?

iu
iu
2008年3月20日17:21

>ぴのあさん

お久しぶりです。息子さんのご卒業おめでとうございます(^-^)
高専,特に専攻科生はマイノリティなので,優秀な後輩さんにどんどん活躍していただけるとうれしいです!

大学院編入のポイント,試験それぞれについて説明させていただきますね。

まず,大学院選びですが,大学院ともなると,どの学校というよりもどの「研究室」ということがポイントになります。旧帝大の大学院は勿論,教育体制や学生さんの質も高くすばらしい研究室は多いのですが,やりたい・できる研究とマッチしていないと続きませんものね。

なので,事前に行きたい研究室に連絡して見学させていただいたり,学生さんと話をさせてもらうことが重要です。これは絶対欠かせない作業です。個別に行くのは…というときにはオープンキャンパスやオープンラボというイベントがあるはずなので,それにいってみるといいですねd(^-^)

次に,内部からの生え抜きの学生さんとの競争を考えないといけません。早い大学では大学の3年から研究室で活動を始めるのだとか。大学3年,4年を既にその研究室で過ごしてきた人v.s.大学院からの新入生では,新入生は分が悪いですよね?

いくら優秀な方でも,生活環境(知らない土地で一人暮らしの場合)の違いになれつつ,研究室のお作法(ものの配置とか,勉強会の仕方とか,人間関係とか,大学のいろいろな文化)になれつつ,しかも研究だって今までやってきた研究をそのままやるわけではない…となると仕事が多くって大変です(^-^;)

なので,その辺のギャップをどう埋めるか早めに戦略を立てて,春休みの間から研究室に顔を出させていただくとか,そういう活動が必要ですね。

ちなみにiuの場合「大学院大学」という学部を持たない大学院だけの組織を選んだので,内部の生え抜きさんとの抗争はありませんでした(笑)

(続きます)

iu
iu
2008年3月20日17:33

>ぴのあさん(2)
次に,“就職のことを考えて動くこと”これは最重要です。

修士卒の場合2年しかないのですが,大学院の最初の半年はたいてい,上記のギャップを埋めるのに精一杯で,それからようやく研究の中身に入れる訳です。

でも…修士2年で卒業して就職なら1年目の終盤には就活してないといけませんよね?今のうちに考えておかないと,就活で出遅れます。さらに就活するなら「これこれこんな研究しています」は勿論言えないといけないし,「学会で発表しました」なんていうのはいいアピールポイントになりますから,学会発表もやっておきたいところです。

ねらい目はたいていの学会が3月あたりにやる「全国大会」。学会発表なんていうと難しそうですが,これは…まぁ学部生のひとでもたまに話をするくらいの,大変優しい発表の場なのでここで発表しておくと,就活の時に話のネタができていいですね。

で,ここで発表するには1月頃に「これこれこういう内容で話をします」という登録をしないといけないので,それまでに大まかに研究の方向性をまとめておかないといけなくて…

と,半年たってようやく落ち着いたはずなのに,今度は研究と就活準備でまたばたばた。(で,早めに就活が終わらないと,研究できる時間が減るので,今度は卒業が危うくなります。)

なので,今からどういう職種についてどういうことをしたいかよく考えてないと,取り残されちゃいます。

余談ですが,息子さんが「博士(後期課程)に行きたいんだ」といいだしたら要注意です(笑)博士を取ると企業にはなかなか就職できないし,少子化&大学の統廃合の進む今日この頃,学究職も空きがないので,ひどく苦労します。とにかく修士で就職がおすすめです。今のうちから刷り込みをしておくといいですよ(笑)

(続きます)

iu
iu
2008年3月20日17:42

>ぴのあさん(3)
最後に試験についてです。

これは,大学院によってまちまちですが,基本は面接重視と思います。

行きたい研究室の先生が「彼を取る」といえば,仮にペーパー試験があって,しかもその成績が悪くても,入れるところがほとんどと思います。

ということは,事前に行きたい研究室の先生にはあっておかないといけないわけで,急に試験を受けてもまず受け入れてもらえないわけですね。

で,事前に行きたい研究室の先生にあえば,そのときに「英語のリスニングと,基礎歴な数学の問題5つくらい」とか大まかな試験内容もおそらく教えてもらえます。

先生がダメでも,学生さんと話すと自分の時のことを教えてくれる人も多いと思われますので,それで大丈夫ではないかなと。

あとは,「高専卒は優秀」という偏見(?)を持ってくださっている先生がiuの周りには結構いらして,(iuの様に内容が備わっていないときは特に)下手な受け答えも,いいように解釈していただけることがあるので,まぁ気楽に思いをぶつけられるといいのかしら??とか。

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ぴのあさん&息子さんの疑問に適切に答えられたか分かりませんが,以上がおおまかなiuの意見です。

ご参考になれば幸いです♪
でわ。

おんぷ
ぴのあ
2008年3月21日20:39

iu様☆>

本当にいきなり質問をして
わかりやすく詳細に教えていただいて
ありがとうございます。

高専出身の人は 親切に丁寧に教えていただけると
高専の先生は言っておられましたが
まさしくそのとおりでした ^^ 
子供にさっそく話してみますね。

本当にありがとうございました

iu
iu
2008年3月26日13:39

>ぴのあさん
いえいえ,ながながとコメントしてしまって申し訳ありませんでした(^-^;
これも何かのご縁ですし,これからも何かあったらお気軽にどうぞです〜♪